ニュース「奈良の声」
2014年8月27日 浅野善一

奈良県の自治体HP、情報公開制度の案内掲載6割にとどまる 町村部で低く

情報公開の案内をトップページに表示している奈良市のホームページ。左のメニューの上位にある。

 奈良県を含む県内40の自治体で、ホームページに情報公開制度の案内を掲載しているところは60%にとどまることが分かった。掲載している場合でも、トップページのメニューに表示して閲覧しやすくしているところは15%とさらに少ない。「奈良の声」が県と県内39市町村のホームページを調べた。未掲載は町村部で目立った。規模の小さい自治体は、情報公開制度の周知に関心が低いという傾向が表れた。

ホームページへの情報公開制度の案内の掲載状況
市町村名 ◆掲載
○…あり
×…なし
◆閲覧しやすさの比較
◎…トップページのメニューに「情報公開」を表示
○…トップページからクリック1回で表示
△…表示までに2回以上のクリックが必要
県 ○ △
奈良市 ○ ◎
大和高田市 ○ ○
大和郡山市 ○ ○
天理市 ○ ○
橿原市 ○ ◎
桜井市 ○ ○
五條市 × ―
御所市 ○ ○
生駒市 ○ ◎
香芝市 ○ ◎
葛城市 ○ ○
宇陀市 ○ ○
山添村 × ―
平群町 ○ ○
三郷町 ○ ◎
斑鳩町 ○ ○
安堵町 ○ △
川西町 ○ ○
三宅町 ○ ○
田原本町 ○ ◎
曽爾村 × ―
御杖村 × ―
高取町 × ―
明日香村 ○ ○
上牧町 × ―
王寺町 × ―
広陵町 ○ ○
河合町 ○ △
吉野町 ○ ○
大淀町 × ―
下市町 ○ ○
黒滝村 × ―
天川村 × ―
野迫川村 × ―
十津川村 × ―
下北山村 × ―
上北山村 × ―
川上村 × ―
東吉野村 × ―

 情報公開制度の案内を掲載しているのは県を含む24の自治体だった。このうち、市部では12市のうち未掲載は五條だけだった。一方、町村部では、27町村のうち掲載しているのは平群町など12町村で半分以下だった。

 掲載している場合でも閲覧のしやすさに開きがあった。案内を掲載している24の自治体のうち、トップページのメニューに「情報公開」などの項目を表示をしているところは奈良市など6市町にとどまった。

 トップページのメニューに直接、表示のない自治体の場合、メニューの複数ある項目のどれを選択すれば、情報公開制度の案内に至るのかが分かりにくい。多くの場合、トップページの「市政情報」「町政情報」「行政情報」などを1度クリックすれば、「情報公開」の表示を見つけることができたが、初めて案内を探すときは関係のありそうな項目を一つ一つクリックすることになる。

 何度もクリックしないと案内にたどりつけない自治体もあった。河合町の場合、トップページ「町政」→「役場案内」→「各課の情報」→「総務課」→「情報公開制度について」と4回のクリックが必要で、クリックのたびにどの項目を選択すれば良いのか考えなければならなかった。

 このほかにも、県がトップページ「県の組織」→「総務課」→「情報公開制度」となっていたり、安堵町がトップページ「暮らしの情報」または「行政情報」→「その他」→「情報公開制度のお知らせ」となっていたりして、閲覧しやすいとは言えなかった。

 最も分かりやすかったのは奈良市だった。トップページの「市長の部屋」の表示のすぐ下の目立つ位置に「情報公開」の表示がある。市総務課情報公開係によると、市は情報公開に関し「積極的に情報開示し、市民に分かりやすく信頼される市役所に」との方針で臨んでいるとした。

 一方、未掲載の自治体が多い町村部は、人口が少ない分、開示請求も少ない。村では年間にゼロか1、2件というところも少なくなかった。未掲載であることについて、大淀町総務課は「住民から制度について問い合わせなどもない」、天川村総務課は「いいかどうかは別にして、田舎の村では直接、お話しに来られる村民も多い」、野迫川村総務課は「ページ数が増えると業者への委託費用が増える」などと話した。

 こうした中でも、下北山村総務課は取材に対し「請求がないからといって、そうは言っておられない。掲載の必要性を感じている」と前向きな回答。五條市企画政策課や高取町総務課なども取材を受けたのを機に、掲載を検討していきたいと述べた。

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