浅野善一
生活保護費の減額違法、高裁判決が確定 奈良県大和郡山市、上告せず 国の基準引き下げ巡り全国で訴訟

奈良県大和郡山市役所=同市北郡山町、浅野善一撮影
物価下落を理由とした2013~15年の国の大幅な生活保護基準引き下げによる全国的な生活扶助費の減額処分を巡り、奈良県大和郡山市の生活保護制度利用者が市を相手取り、同処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審で、減額処分を違法とした大阪高裁の判決が確定した。市が期限の9月29日にまでに上告しなかった。
一審の奈良地裁判決は原告の請求を認め、市が高裁に控訴していた。市生活支援課は取材に対し「高裁の判決文を確認したが、判決理由は(昨年6月に生活保護基準引き下げを違法とした)最高裁の判決と同じで、争える点はないと判断した」と述べた。
全国では同様の訴訟が29地裁で起こされ、いずれも争いの場が高裁に移ったが、今回の大和郡山市の原告の訴訟の判決は高裁判決としては最後になった。
一方、大和郡山市の訴訟と併合して審理が行われたが、請求が棄却された奈良市の原告の高裁判決に対しては、原告側が上告せず、こちらも判決が確定した。奈良市の訴訟では、保護基準見直し前の生活扶助費への増額変更を求める原告の申請を市が却下したことに対し、その取り消しを求めていた。代理人弁護士は取材に対し「上告しても最高裁でこちらの希望するような結論を得るのは難しい」と述べた。
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