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第5回「奈良の声」読者会の報告

ジャーナリスト浅野詠子

奈良県広域水道企業団議会、初の決算認定 2025年度、統合の目玉・国庫補助金の獲得予定額に至らず

決算を全員賛成で認定した奈良県水道企業団議会=2026年11月6日、奈良市の県議会議場、浅野詠子撮影

決算を全員賛成で認定した奈良県水道企業団議会=2026年11月6日、奈良市の県議会議場、浅野詠子撮影

 奈良県内26市町村と県営水道が統合し2025年度に事業を開始した県広域水道企業団(企業長、山下真知事)議会は11月6日、奈良市の県議会議場で定例会を開き、初の決算を認定した。決算によると、統合のメリットとして強調された国の大型国庫補助金の実績額が当初の獲得予定額より大幅減になった。複数の議員が取り上げた。

 同企業団の財務は料金収入や浄水費用などの会計とは別に、「資本的収入」と「資本的支出」で構成する会計があり、建設投資や借金返済の原資になる。2025年度予算は、資本的収入の柱である国庫補助金については約30億円を見込み、計上。しかし決算では、国庫補助金は約10億6000万円にとどまった。

 各議員の質問に対し、企業団幹部は「水道広域化事業に参加する団体が増えたからではないか」と答弁した。今後も獲得に努め、2026年度の補正予算に反映させるという。水道施設の強靱化(きょうじんか)対策に特段の影響はないとする。

 資本的収支の不足分は積立金の取り崩しなどで補填(ほてん)した。建設改良費の決算額は約127億円。

 本県の水道統合は、統一料金による事業統合としては全国屈指の規模で、給水人口は88万7500人。計画段階では、10年間限定の国庫補助金211億円、同額の県からの出資金(特別支援金)と合わせ422億円の公的補助を獲得することにより、老朽水道管の更新を促進し、単独経営より料金の上昇を抑えることもできるとした。

 県の一般会計から繰り出す出資金は、国庫補助金と同額にする方針が決まっている。このため決算では、国庫補助金の減額に連動して、県の出資金は当初予算額から約10億円マイナスの約8億7000万円となった。

 この日は、議員提案で議会基本条例も可決された。条例は住民らの意見が反映される、透明性の高い議会運営を目指す。

筆者情報

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貯水率が著しく低下した今年2月の大滝ダム。右はダム湖のシンボル龍神の造形物=2026年2月6日、奈良県川上村、浅野詠子撮影

県域水道一体化を考える

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