ニュース「奈良の声」のロゴ

地域の埋もれた問題に光を当てる取材と報道


浅野善一

【第5回「奈良の声」読者会報告】地域の身近な問題や取材活動を話題に語り合う

第5回「奈良の声」読者会=2026年10月17日、奈良県王寺町のリーベル王寺・町地域交流センター、浅野善一撮影

第5回「奈良の声」読者会=2026年10月17日、奈良県王寺町のリーベル王寺・町地域交流センター、浅野善一撮影

 第5回「奈良の声」読者会が10月17日、奈良県王寺町のリーベル王寺・町地域交流センターで開かれました。読者会世話人や「奈良の声」記者を含め15人が参加しました。それぞれが地域で感じていることや課題解決に向けて実践していることなどについて語り、それに対して他の参加者が耳を傾け、感想を述べるなどしました。

 読者会は読者有志が世話人となって始めた読者の集いで、今回で1周年を迎えました。初めに全員が自己紹介、今回は初参加の人が3人いました。その1人、大和郡山市内の人は参加の動機について「ジャーナリズムに関心があり、『奈良の声』がどんな活動をしているのか興味があった。参加者の皆さんの声も聞きたかった」と話しました。

 世話人の1人、高桑次郎さんは地元で取り組んでいる市民活動の原点となった自身の経験を披露しました。かつて地元議会の視察が観光旅行化しているとして起こした裁判を振り返り、「裁判には負けたが、視察と称して観光旅行をすることはなくなった。市民が活動したら変わる」と話しました。

 「奈良の声」記者2人は、前回の読者会以降、閲覧数が多かった独自ニュースの背景などについて説明しました。

 参加者が思い思いに語る場面では地域の身近な問題や「奈良の声」の活動が話題になりました。

 自治会による地域交流施設の管理運営を巡る問題に取り組み、読者会の1回目から参加している香芝市の人たちからは近況報告がありました。市に関係文書を開示請求したところ肝心な部分が不開示だったことから、市に審査請求したとのこと。読者会世話人の1人、田畑和博さん(元「奈良情報公開をすすめる会」世話人)は「請求しただけでも価値がある。請求が認められなかったとしても市に対してすごく効果がある」と応援の言葉を述べました。

 前述の大和郡山市の人は、旧村地域にある実家が兼業農家で、外から人が来て新しい家が建つ一方、田んぼを管理する旧村の人がいなくなっていると紹介。農地バンク方式で遠隔地の農業法人が農機具を運んで田んぼを管理しているけれどもコストの面で「長く続くのか心配もある。地域の切実な問題として気になる」と話しました。

 奈良市の人は「奈良の声」の活動について感想を述べました。「地域に密着して、大手マスコミが取り上げないことをやってもらっている。おかしいんじゃないかと思ったことを情報提供して、それを取り上げてくれるのが『奈良の声』」と評価しました。

 「奈良の声」が知事や奈良市長の定例記者会見で傍聴はできても質問はできないという問題も話題になりました。会見はそれぞれの記者クラブとの共催で質問はクラブ加盟の記者にしか認められていません。

 通常、役所の記者クラブは日本新聞協会加盟社の記者で構成されています。協会は「会見参加者をクラブの構成員に一律に限定するのは適当ではない」との見解(2006年改定)を発表していますが、質問できなければ見解の趣旨に反します。「奈良の声」記者が「相変わらず開かれた会見になっていない」と指摘すると、「奈良の声」の連載コラム筆者川上文雄さんは「大本(となる協会)が本当に責任を持っていないということでは。放置に近い」と批判しました。

 第4回読者会で川上文雄さんから提案があった、「奈良の声」への寄付を呼びかけるキャンペーンの応援団設立についても、引き続き意見交換が行われました。

◆ ◆ ◆

 読者会世話人は田畑和博さん、池田美保子さん、高桑次郎さんの3人です。

 次回読者会は日程が決まり次第お知らせします。

読者会のページ

読者の声